第2回のテーマ
日本共産党への「疑問・質問に答える」シリーズ
「疑問・質問に答える」シリーズ(第10回)
Q:大企業を規制したら、日本経済にマイナスだと思うんだけど?
A:大企業に社会的責任を果たしてもらう。それは日本経済にもプラスです。
日本共産党の政策には、「大企業」の言葉を多く使って、「大企業の内部留保を活用して賃上げを」「大企業に対する優遇税制をただせ」等々、・・・大企業で働く労働者やそのご家族の中には「日本共産党は大企業を敵視している」との印象を持たれる方もおられますが、それは誤解です。
大企業が社会的責任を果たすようルールをつくる
“大企業は大きな経済力を持っているからこそ、社会的責任を果たしてもらう。そうしてこそ日本経済にもプラスになる”という観点から主張しているのです。現実には、大企業は、下請け中小企業の商品単価を無理やり切り下げたり、大規模開発を進めて自然環境を破壊するなど、もうけのためには手段を選ばない横暴な行動をとりがちです。大企業の無謀なやり方を抑えるルールを作り、大企業も中小企業も、健全な企業活動を進めようということです。
また、同じ資本主義でもヨーロッパの国々では、労働時間や雇用のルールが充実していて、数週間仕事を休めるバカンスがあったり、毎日、家族がそろって夕食を楽しむことが当たり前の生活ができます。日本でも、長時間労働の規制や、有給休暇がきちんととれるようにするなど、人間らしい働き方ができるルールをつくり、大企業に守ってもらおうということなのです。
もうけのために、中小企業や労働者を犠牲にしたり、環境破壊を進めるような反社会的行動はしない――それは、日本経済に大きな影響力を持ち、多数の従業員を抱える大企業の社会的責任です。
日本経済の健全な成長・発展をめざして
「大企業がもうけを上げれば、その果実は国民にしたたり落ち、日本経済はうまくいく」――トリクルダウンといいますが、これに歴代の自民党政治はどっぷりつかってきました。安倍政権が進めているアベノミクスも典型的な「財界言いなり」のトリクルダウンに基づく経済政策で、この政策の破綻が今の日本経済の現状ではないでしょうか。
大企業は空前の大もうけを上げ、内部留保は今日449兆円にも膨らんでいます。超富裕層・上位40人の資産は、安倍政権の下で2倍になりました。一方で働く人の実質賃金は年間15万円も低下しています。家計消費は一世帯当たり年間22万円も落ち込んでいます。年収200万円以下の働く貧困層、いわゆるワーキングプアは13年連続で1000万人を超えています(国税庁「民間給与実態統計調査」)。賃金と消費は経済の一番の土台ですが、ここが細ってしまっているのが事実なのです。
結局、アベノミクスがもたらしたものは、強いものはますます強くなるけれども、庶民の暮らしは一向に良くならず、格差拡大だけでした。大企業にとっても、経営の将来的展望は開けないと考えます。
大企業のもうけを国民生活に回すこと。具体的には、最低賃金の抜本的引き上げ、非正規・派遣労働は一時的・臨時的業務に限定するなどの雇用ルールの強化、大企業と中小企業の公正な取引ルールの確立などです。
「『格差と貧困』をただし、国民の暮らしを応援する経済政策に切り替えよう」、「1%の富裕層・大企業のためでなく、99%の人々のための政治を」――これが日本共産党の立場です。
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