第1回のテーマ
概要「日本共産党の紹介」シリーズ(3)

日本共産党綱領 第1章 戦前の日本社会と日本共産党

戦前の日本社会は、「大日本帝国憲法」(1889年(明治22年)発布)によって統治されていました。
戦後は、「日本国憲法」(1946年(昭和21年)交付)を基礎に政治が展開されてきています。
憲法論議については、後の機会に検討する事を考えたいと思っています。

大日本帝国憲法 の特徴
「主権在民」ではなく「主権在君」と呼ばれる「神の国」として、「絶対主義的天皇制」という事が何よりの特徴でした。
その憲法の第1章は「天皇」という章から始まっています(現在の憲法も「天皇」から始まっていますが、「主権在民」とうたった「日本国憲法」が「国民」の章から始まっていない事は、恥ずかしい話ではありますが)。

第1章の「天皇」の中身に若干触れる事にします。
神の国・日本
「第1条 大日本帝国は万世一系の天皇これを統治す」  第条は天皇の跡継ぎの問題。
「第3条 天皇は神聖にして侵すへからす」
「第4条 天皇は国の元首にして統治権を総攬しこの憲法の条規によりこれを行ふ」
立法権も天皇のもの
「第条 天皇は帝国議会の協賛を以て立法権を行ふ」
「第
条 天皇は、公共の安全を保持しまたはその災厄を避くるため緊急の必要により帝国議会閉会の場合に於て法律に代わるへき勅令を発す」

軍隊と戦争は天皇の大権
「第11条 天皇は陸海軍を統帥す」
「第12条 天皇は陸海軍の編制及常備兵額を定む」
「第13条 天皇は戦いを宣し和を講し及諸般の条約を締結す」
「第14条 天皇は戒厳を宣告す」 (戒厳とは非常事態宣言の事です)
                       (「日本共産党綱領を読む」から抜粋しました)


以上に示した天皇制を軸にして、朝鮮など、近隣の国々への侵略の野望をめぐらせ、20世紀に入るともっと、大規模な計画をもってアジア侵略の道を進み、さらに第二次世界大戦へと、無謀な戦争を展開しました。

日本共産党は、1922年7月15日に創立され、当時の状況から、「まず平和で民主的な日本を作り上げる民主主義革命を実現する事を当面の任務とし、次いで社会主義革命に進むという方針の下に活動した」(綱領から引用)。そして、当時、「侵略戦争」反対の旗を政党では唯一掲げ(他の全ての党が大政翼賛会に合流する中)天皇制の弾圧にも屈せず貫いた事は、誇りとしているものです。


 

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