今の職場を見て成果主義が成功したと言えるでしょうか、売上げが伸びましたか?苦情処理の件数が減りましたか?品質の異常件数は減りましたか?
また、今職場では「おはよう」と挨拶しても返さない人がいる。上司・同僚・先輩・後輩関係なく、職場の人間関係も悪くなっていると思う。それだけでも気分が悪いのに、えこひいきがもろに評価に出て上がる人間は元から決まっているという感じだ。職場の長に認められ、昇格が申請されてもその上の人事部に阻まれたと言うことを聞く。申請却下の理由は「年齢が」とか「今回は」とかもっともらしそうに言われるそうだが。
この構図を見ると会社の作戦が見て取れる。もともと賃金を減らす目的で成果主義を導入し、組合と組合員を納得させるために、がんばったら上がると言う幻想を持ち出して納得させようとしたのだから。
1年目はそれでも目に見える形でほとんどの職場である程度昇格したが、3年目以降になると昇格したのに賃金も上がらず、それどころか前の資格の時より給料が減った人さえいる。職場によっては一人も昇格しない(させない?)ところが出てきた。労働者の賃金を徹底的に減らすために、成果主義を導入したという本性が現れたと言うことではないでしょうか。
こんな状態の職場でどうしてモチベーションが上がるのでしょうか。成果主義が導入される以前もえこひいきがなかったわけではないが、これほど露骨になったのは成果主義が導入されてからではないでしょうか。
団塊の世代が退職していくいま技術継承が云々されているようだが、マニュアルを作ることだけで間に合うのでしょうか、出張報告でプレゼンテーション能力だけを上げるよりもまじめに働いている派遣社員を正社員にし、彼らを不安定な雇用状況から抜け出させてこそ製品に対する責任感が出て、品質も保証されるのではないでしょうか。
いまの状況の職場で一致団結して五つのバリューに取り組めるとは思えません。雪印や不二家の事件は他人ごとではないのです。このままでは二の舞になるのではと危惧します。
今こそ成果主義を見直す勇気が経営者に必要だと思います。
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